あ、体の一部が白い面白い姿のトンボがいるよ!
このトンボって、どんな虫?
こんな疑問に答えます。
写真の虫は、コシアキトンボ。
腹の一部が明るい色になっている、ユニークな姿のトンボです。
樹木に囲まれた池などのほか、都市部の公園の池などにもいたり、身近でたくましいトンボなんですよ!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、コシアキトンボの特徴と魅力を紹介します。
コシアキトンボの特徴と魅力
腰が空いている姿【腰空き】
コシアキトンボは「トンボ目トンボ科」というグループに属する昆虫。
腹の一部が、「白か黄色の明るい色」になっているのがユニークなトンボです。
腹の一部が白いコシアキトンボのオス
ちなみに上の写真はオスの姿の写真で、腹の一部は「白く」なっています。
一方でメスや若いオスは腹の一部が「黄色」。
コシアキトンボのメス
オスは白色部分がきれいな腹巻状になっていましたが、メスの場合は一部途切れた形になっています。
オスとメスでは、微妙に模様の形が違うのですね。
また、コシアキトンボの名前の由来はまさにこのユニークな模様であり、「腰の部分が空いたように見える」ことから名付けられました。
コシアキトンボに出会ったら、この腹の模様に注目です!
オスは縄張り意識が強い
コシアキトンボのオスは、非常に”縄張り意識の強いトンボ”です。
というのは、観察していると水の上をずっと飛び回ってパトロールしているのです。
パトロールし続けるコシアキトンボのオス
縄張り内に別のトンボが入ると、すぐにそちらに行って追い払います。
オニヤンマやギンヤンマなどのヤンマ類もずっと縄張り内のパトロールをしますが、トンボ科の仲間でコシアキトンボほど飛び続けているものは他にいないのではいでしょうか。
結果、ヤンマ類と同じようになかなか止まってくれないので、撮影はなかなか難しいトンボでもあります。
なので止まってくれている瞬間は、じっくりその姿を観察するチャンス!
普段ゆっくりとその姿を見られない分、存分に観察させてもらいましょう!
小さな池でも見られる
コシアキトンボは、森や林にある池や沼でよく見られます。
コシアキトンボのヤゴは「落ち葉の積もった場所」に生息するようなので、樹木のある場所を好むのでしょう。
なので樹木に囲まれたような環境でしか見られないかと思いきや、意外と「都市部の小さな公園」でも見られたりします。
例えばある小さな公園では、水辺に落ち葉が積もりそうなのは小さなビオトープ内くらいなものでした。
彼らはそういった「小さな環境」でも生き抜いていけるのかもしれません。
また別の公園では、コイがうじゃうじゃいる池の上を、たくさんの個体が飛び回っていたりします。
これらを見てきたので、僕の中でコシアキトンボは「たくましい虫」なのだという印象を持っています。
たくましい印象のコシアキトンボ
このように、トンボも種類によって好む環境が異なるため、それらの違いを観察するのも面白いのです!
ちなみにコシアキトンボがよく見られる時期は、僕が探索している関東付近だと5〜8月くらいまでのイメージ。
なので僕の中でコシアキトンボは「夏」を感じさせてくれるトンボです。
こんなふうに季節感を感じられるのも、「生き物観察の醍醐味」ですね!
コシアキトンボと同じ分類に属する虫たち
コシアキトンボはトンボ目トンボ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[トンボ目]
トンボの種類と魅力|高い飛翔力を持つ昆虫ハンターたち
▼
[トンボ科]
おわりに:コシアキトンボを観察してみよう!
コシアキトンボは、森や林のほか、都市部の公園でも見られる身近なトンボです。
その腹の模様のほか、パトロールなどの習性も面白いので、ぜひ観察してみてください!
むし探しを体験できるゲームアプリも配信中!こちらもぜひ、遊んでみてください↓
■ 虫探しロールプレイングゲーム「むしマスター!3」
他の虫の紹介、虫ゲーム・アプリ、虫観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓