あ、きれいなトンボがいるよ!
このトンボは、どんなトンボなの?
こんな疑問に答えます。
写真のトンボは、カワトンボ。
名前の通り「川」で見られるトンボで、繊細で美しい姿をもちます。
さらにカワトンボは、"個体や地域によって姿が変化"するのも大きな魅力。
同じ種でも、実に様々な姿が楽しめる昆虫なのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、カワトンボの特徴と魅力を紹介します。
カワトンボの特徴と魅力
川に生息する輝くトンボ
カワトンボは「トンボ目カワトンボ科」という分類グループに属する昆虫。
細身のスマートな体型を持ち、その鮮やかなはね模様と金属光沢のある体が相まって、とても美しいトンボです。
細身で美しい、カワトンボ
胴体の一部にある緑色の金属光沢、綺麗な赤い色のはねは、野外で見るとより映えて見えます。
ちなみにカワトンボは、名前に「カワ」と付く通り、森や山の川や清流でよく見られるトンボ。
生息環境である清流の雰囲気と合わせて、「美しい環境 x 美しい姿のトンボ」で、思わず目を奪われてしまいます。
ちなみに、カワトンボは正確には
・アサヒナカワトンボ
の2種に分かれていますが、ここでは「カワトンボ」として区別せずに扱います。
カワトンボのはねの個体差と地域差
カワトンボは、先ほど紹介した赤いはねを持つもの以外の姿も持ちます。
例えば、以下ははねが無色のタイプ。
無色型のカワトンボ(オス)
はねの色のほか、胴体も中央部分が金属光沢が見えるようになっているのも、赤いはねのタイプとは異なる点です。
また、メスの姿(無色型)はこちら。
無色型のカワトンボ(メス)
鮮やかな緑色の体が美しいですよね。
ちなみにメスにも、はねに色がついているものもいます。
このように、カワトンボは”個体ごとに姿が異なる”のです。
さらに言うと、カワトンボの姿の違いには「地域ごとにパターン」があって、例えば中部地方と関東地方で見られるパターンが異なったりするのです。
このように、色々な見た目が楽しめるのも、カワトンボの魅力の1つです。
未成熟なカワトンボ
カワトンボは、成虫になった直後の「未成熟」な状態のものと、それから時間が経過して「成熟」したものでも、姿が変化します。
他のトンボで言えば、アキアカネなどの赤トンボは、成虫になった直後は黄色っぽい印象。
しかし秋になると、赤みが強くなり、いわゆる「赤トンボらしい姿」になります。
同じようにカワトンボも、成熟すると姿が変化していくのです。
例えば、以下は最初に紹介したカワトンボは「成熟」した姿。
成熟したカワトンボ
未成熟個体との違いのポイントは、以下です。
・はねのふちの紋が赤い
・胴体には白い粉がふく
一方で、「未成熟」のカワトンボがこちら。
未成熟のカワトンボ
先ほど成熟した個体で挙げたポイントについて比較してみると、それぞれ違いがあります。
このように地域・個体に加えて、成熟か未成熟かでも姿が変わるのですね。
カワトンボは、同じ種の中でこれだけの多様な姿を持つ、面白い昆虫なのです!
カワトンボと同じ分類に属する虫たち
カワトンボはトンボ目カワトンボ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[トンボ目]
トンボの種類と魅力|高い飛翔力を持つ昆虫ハンターたち
▼
[カワトンボ科]
おわりに:カワトンボを観察してみよう!
カワトンボは清流を好むトンボです。
清流といえば山をイメージしがちですが、平地の里山公園にある谷戸などでも見ることができます。
探してみると意外と身近な場所で見つかると思うので、ぜひ観察してみてください!
むし探しを体験できるゲームアプリも配信中!こちらもぜひ、遊んでみてください↓
■ 虫探しロールプレイングゲーム「むしマスター!3」
他の虫の紹介、虫ゲーム・アプリ、虫観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓