あ、黒くてかっこいい虫がいるよ！
この虫って、どんな虫？
こんな疑問にお答えします。
写真の虫は、ゴマダラカミキリ。
ゴマダラカミキリは「黒いボディ」を持つ、かっこいいカミキリムシです。
また"強力なあご"を活かした生態をしているのですが、そのたくましさゆえに害虫とされてしまう側面もあるのです！
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、ゴマダラカミキリの特徴と魅力を紹介します。
- ゴマダラカミキリは黒いボディのかっこいいカミキリムシ
- ゴマダラカミキリの強いあご
- ゴマダラカミキリはなぜ害虫とされてしまうのか
- ゴマダラカミキリと同じ分類に属する虫たち
- おわりに：ゴマダラカミキリを観察してみよう！
ゴマダラカミキリは黒いボディのかっこいいカミキリムシ
ゴマダラカミキリは「コウチュウ目カミキリムシ科」というグループに属する昆虫。
そのサイズは30mm前後と、カミキリムシではかなり大型。
がっしりとした黒いボディを持つ、かっこいい姿のカミキリです。
黒いボディを持つゴマダラカミキリ
カラーリングも体の黒と脚の水色の組み合わせが美しく、実にグッと来るビジュアルなのです。
このゴマダラカミキリは僕が子供の頃から知っているカミキリムシでしたが、見事に少年心を掴まれ、大好きなカミキリムシでした。
また、黒いボディの上には「ごま状の白い斑点」がありますよね。
実はこのまだら模様こそが、ゴマダラカミキリの名前の由来。
「ゴマダラ = ゴマ+まだら」という意味なのです。
このようなはっきりとしたゴマダラ模様を持つカミキリムシはあまり多くはなく、ゴマダラカミキリのユニークな特徴の1つ。
ゴマダラカミキリに出会ったら、かっこいいボディに加えて、このまだら模様にも注目してみてください！
ゴマダラカミキリの強いあご
カミキリムシをかっこいいと感じる理由の1つが「強力なあご」でしょう。
少なくとも僕にとっては、このあごの効果で、カミキリムシの魅力が3割増くらいに感じられました。
ゴマダラカミキリもまた、強力なあごを持つカミキリムシ。
なんとゴマダラカミキリはそのあごで生木を削り、樹皮や枝を食べるのです。
生木をも削るゴマダラカミキリの強力なあご
また、その強力なあごは産卵時にも使われます。
幼虫は樹木の幹に産み付けられますが、産卵する際にはそのあごを使って木に傷を付けるのです。
このように、ゴマダラカミキリは生木周辺を生息場所にしていますが、それは”強力なあごを持つからこそのもの”なのです。
ゴマダラカミキリはなぜ害虫とされてしまうのか
こんなに魅力的なゴマダラカミキリですが、実は身近なカミキリムシの一種です。
というのも、ゴマダラカミキリは「様々な樹木の上で見られる」からです。
昆虫には、特定の樹木だけに種も少なくありません。
しかしゴマダラカミキリの場合、バラ科やミカン科の樹木のほか、クワ、ヤナギなど、幅広い樹種につくのです。
そのため、このゴマダラカミキリには比較的出会いやすく、僕の子供の頃も「カミキリムシといえばゴマダラカミキリ」という印象でした。
様々な樹種につくゴマダラカミキリ
一方、農家さんなど樹木を育てている方にとっては、ゴマダラカミキリは"厄介な虫"になります。
というのも、ゴマダラカミキリは強力なあごで生木を傷付けてしまうからです。
特に幼虫は樹木の内部を食べるため、それによって樹木を弱らせてしまうことがあるのです。
ゴマダラカミキリは生木を削る力を持つすごい昆虫ですが、そのたくましさゆえに厄介者として扱われてしまうことがあるのですね。
逆に考えると、人から厄介者としてされている虫は「すごい能力を持っているから」というものも多く、厄介者こそ生態や能力が面白かったりするのです。
ゴマダラカミキリと同じ分類に属する虫たち
ゴマダラカミキリはコウチュウ目カミキリムシ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[コウチュウ目]
甲虫目（コウチュウ目）の昆虫まとめ｜頑丈なはねを持つ昆虫最大のグループ
▼
[カミキリムシ科]
カミキリムシの種類と魅力｜強力なあごを持つかっこいい昆虫たち
おわりに：ゴマダラカミキリを観察してみよう！
ゴマダラカミキリは黒いボディと強力なあごを持つ、かっこいいカミキリムシです。
意外と身近な場所で見られる種なので、ぜひ探して観察してみてください！
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