あ、葉の上にコガネムシがいるよ!
この虫ってどんな虫?
こんな疑問に答えます。
写真の虫は、マメコガネ。
身近に見られるコガネムシの仲間です。
コガネムシの中では体は小さめで、10mm前後。
とてもかわいらしいマメコガネですが、実はとても生命力の強い虫。
アメリカで大胆に暴れ回り、現地では恐れられている虫なのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、マメコガネの魅力を紹介します。
※動画版はこちら▼
- マメコガネは小さくてかわいいコガネムシ
- マメコガネの食性と名前の由来
- アメリカで大繁殖するマメコガネ【ジャパニーズ・ビートル】
- マメコガネと同じ分類に属する虫たち
- おわりに:マメコガネを観察してみよう!
マメコガネは小さくてかわいいコガネムシ
マメコガネは、10mm程度の小さくてかわいらしい姿のコガネムシです。
以下のように、マメコガネの多くは緑色と茶色の配色の姿を持ちます。
小さくてかわいらしいマメコガネ
まつげのようにも見える、長い触角がかわいらしいですね。
ちなみに、以下のように赤色バージョンの個体もいます。
赤色のマメコガネ
またマメコガネを含む小型のコガネムシは、以下のように脚をピーンと伸ばした体勢で止まっていることがあります。
脚を伸ばして止まるマメコガネ
なぜこの体勢をしているのかは分かりませんが、マメコガネを印象付けるポーズです。
マメコガネの食性と名前の由来
マメコガネの名前にある「マメ」の由来は、マメ科の植物の葉を好んで食べるため。
ですが実際は色々な植物の葉を食べる上に花も食べるため、マメ科植物以外で見つかることの方が多い印象。
以下はヤブミョウガ(ツユクサ科)の花にいたマメコガネです。
ヤブミョウガの花につくマメコガネ
このようにマメコガネは幅広い植物をえさとするため、林縁や草地、川や公園と、出会うシチュエーションも様々だったりします。
また、発生時期も初夏〜9月末くらいまでと比較的長い。
8月はカブトムシやクワガタで賑わっていたのが、9月に入ると甲虫の姿は目立たなくなってきてしまいます。
なのでそんな時期にも出会えるマメコガネは、僕にとって「癒しの虫」でもあります。
9月になって甲虫が恋しくなったら、マメコガネに会いにいきましょう!
アメリカで大繁殖するマメコガネ【ジャパニーズ・ビートル】
マメコガネはアメリカで「ジャパニーズ・ビートル」と呼ばれています。
実はマメコガネは、アメリカで大変恐れられている虫。
なぜなら、マメコガネは外来種としてアメリカに移入されて大繁殖し、大きな農業被害をもたらしているからです。
「ジャパニーズ・ビートル」として恐れられるマメコガネ
生物にとって、本来の生息環境でない場所で生きていくのは、非常に大変です。
気候も違えば、現地で食べられるえさが見つかるか分かりません。
見知らぬ天敵もたくさんいるでしょう。
また、子供を育てられる環境があるか、という条件もあります。
マメコガネの場合、たまたま移入された場所に、上記のハードルを越えるための条件が揃っていたのだと思います。
その前提があった上で、"マメコガネ自身の繁殖力や生命力が高いこと"も関係しているのでしょう。
日本でもマメコガネが幅広い環境で見られますが、それこそがマメコガネの強さを表していますよね。
害のある外来種として目立ってしまうのは決して喜ばしいことではないですが、アメリカの例からは「マメコガネが小さくも非常に強い生命力を持つ虫」であることが分かります。
マメコガネと同じ分類に属する虫たち
マメコガネはコウチュウ目コガネムシ科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[コウチュウ目]
甲虫目(コウチュウ目)の昆虫まとめ|頑丈なはねを持つ昆虫最大のグループ
▼
[コガネムシ科]
コガネムシ(黄金虫)の種類と魅力|キラキラ輝くメジャー昆虫たち
おわりに:マメコガネを観察してみよう!
マメコガネは、可愛らしくもとてもたくましい昆虫です。
様々な環境で見つかるので、彼らを見つけたらぜひじっくりとその姿を観察してみてください!
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