ネイチャーエンジニア いきものブログ

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アゲハチョウ(揚羽蝶)の種類と魅力|優雅で飛翔姿が美しい蝶たち

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> チョウ目 > アゲハチョウ科

カラスアゲハ

アゲハチョウだ!綺麗だな!

アゲハチョウには、他にどんな種類がいるの?

こんな疑問にお答えします。


アゲハチョウといえば、大型で優雅なチョウが集まるグループ。


またチョウの中でもメジャーなグループで、僕もチョウと言われて真っ先に思い浮かぶのはアゲハチョウです。


さらにアゲハチョウは、幼虫にも注目


特に幼虫の姿は成長段階で大きく姿が変わるので、面白いんですよ。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。


そんな虫好きの僕が、アゲハチョウの種類と魅力を紹介します。




 

アゲハチョウ(揚羽蝶)の特徴と魅力

クロアゲハ

アゲハチョウ(揚羽蝶)は、チョウ目アゲハチョウ科というグループに含まれる虫たち。


僕が思う、アゲハチョウ(揚羽蝶)の魅力は大きく3つ。

1. 大型で優雅な姿のチョウ
2. アゲハチョウ(揚羽蝶)の名前の由来【花の蜜を吸う姿】
3. 街中でイモムシ型の幼虫を観察することもできる


1. 大型で優雅な姿のチョウ

アゲハチョウは、チョウの中でも特に大型のものが多いチョウたち。


大型ゆえに、空を舞う姿はダイナミックで優雅に見えます。


大きくて優雅なカラスアゲハ

カラスアゲハ


大きいだけに存在感があり、見つけるとワクワクするチョウです。

2. アゲハチョウ(揚羽蝶)の名前の由来【花の蜜を吸う姿】

アゲハチョウは漢字で「揚羽蝶」と書きます。


その由来にはいくつか説があるようですが、有力なのは「花の蜜を吸う時の姿」説。


花の蜜を吸うナミアゲハ

ナミアゲハ


花を吸うときに「はねをプルプルと震わせている姿」が、はねを揚げているように見えたことが由来のようです。

3. 街中でイモムシ型の幼虫を観察することもできる

アゲハチョウは、幼虫の姿にも注目です。


アゲハチョウの幼虫は、大きなイモムシ型


イモムシ型のナミアゲハの幼虫

ナミアゲハ 終齢幼虫


アゲハチョウの幼虫は、身近な植物をえさにする者も多く、街中で幼虫が見られるものも多いです。


例えば、

・ナミアゲハの幼虫 → ミカン科の植物
・アオスジアゲハの幼虫 → クスノキやタブノキ

など。


アゲハチョウは、成虫だけでなく、幼虫の観察も街中で楽しめるチョウです。

アゲハチョウ(揚羽蝶)の種類

ナミアゲハ

ナミアゲハ

最も知名度が高いと思われるアゲハチョウ。


幼虫はミカン科の植物の葉を食べ、街中でも見つけやすいアゲハチョウです。


冬を過ぎて彼らが舞い始めると、「春が来た」と季節の変化を感じさせてくれるチョウでもあります。



アオスジアゲハ

アオスジアゲハ

丸みがありつつ優雅さも持つ、可愛らしさと美しさが共存したアゲハチョウ。


黒いはねにある青い斑紋が実に美しい!


先述しましたが、幼虫はクスノキやタブノキなどを食べるので、神社など近所でも観察しやすいチョウです。



カラスアゲハ

カラスアゲハ

表ばね(はねを開いた時に見える面)がエメラルドグリーンの、美しいアゲハチョウ。


でもなかなか止まってくれず、なかなかその美しい姿を撮るのは難しい…


写真のように、たまに地面で水分を取っていることがあるので、その時が撮影のチャンスです!

クロアゲハ

クロアゲハ

パッと見カラスアゲハと似ていますが、クロアゲハは表ばねも真っ黒。


サイズはナミアゲハよりも一回り大きく、迫力のある"黒い"アゲハチョウです。

ウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)

ウスバシロチョウ

シロチョウと名前がついてますが、実はアゲハチョウの仲間。


このチョウは他のアゲハとはまた違った魅力があります。


1つ目は、はねが半透明であること。


2つ目は、飛び方がはねをばたつかせず、ヒラリハラリととても優雅。


彼らを見かけたら、ぜひその優雅で美しい飛び方を観察してみてください!


また、彼らの幼虫はケマンという植物を食べます。


ケマンにはがあり、これを食べることで自身に毒を溜め込むという変わり者のチョウでもあります。


ムラサキケマン

ムラサキケマン




アゲハチョウの幼虫を楽しむ

幼虫の擬態が面白い

生物は擬態という方法で天敵から身を守るものがいます。


アゲハチョウの幼虫も、この「擬態」を使っています。


まず、アゲハチョウの終齢幼虫(さなぎになる直前の幼虫)の多くが、「眼状紋」と呼ばれる、目のような形の模様が入っています。


眼状紋の入ったナミアゲハの幼虫

ナミアゲハ 終齢幼虫


これは"ヘビ"に擬態している姿で、確かに一見するとヘビのようです。


ただ、この眼状紋も種によって色々で、アオスジアゲハの幼虫ように、とっても小さな紋(黄色い線の端の青い紋)を持つものもいます。


アオスジアゲハの幼虫

アオスジアゲハ 幼虫


上記は終齢幼虫でしたが、終齢になる前の若い幼虫はまた別のものに擬態しています。


以下がもう少し若い時の幼虫です。


ナミアゲハの中齢幼虫

ナミアゲハ 若齢幼虫


こちらは"鳥の糞"に擬態していると言われています。


このように、同じ虫の幼虫でも成長度に応じて大きく姿を変えるんですね!


擬態について詳しくは以下で紹介しています↓


アゲハチョウ(揚羽蝶)に関連のある虫たち

イモムシ・ケムシ(チョウ・ガの幼虫)

ナミアゲハ 終齢幼虫

チョウたちの幼虫は、他にも面白い姿のものがたくさん!


そんな幼虫たちは以下で紹介しています↓


アゲハチョウ(揚羽蝶)と同じ分類に属する虫たち

ナミアゲハ

アゲハチョウ(揚羽蝶)はチョウ目に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。


[チョウ目]
鱗翅目(チョウ目)の昆虫まとめ|はねに鱗粉を持つ虫たち


おわりに

実はアゲハチョウを含むチョウたちには、季節によって姿の変わるチョウがいます。


それを季節型と言って、春型・秋型などと言います。


今まで気付かなかった方もいるかと思いますが、アゲハチョウも春に見るものと、夏に見るもので姿が変わるんですよ。


このような同じ種の中で姿の変化も観察も面白いので、ぜひお試しください!


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