渓流に来たら、茶色い鳥がいた!
この鳥ってどんな鳥?
こんな疑問にお答えします。
写真の鳥は、カワガラス。
カワガラスは山の河原などでよく見られる、「渓流」ならではの鳥です。
もし山に住んでいれば、カワガラスはお馴染みの鳥になるのかもしれませんが、平地に住んでいる僕としては普段観察する機会の少ない鳥。
僕は山の河原を訪れると必ずカワガラスを探します。
カワガラスは渓流に特化した生活をしているだけあって、「潜水」という特技も持っているのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、カワガラスの特徴と魅力を紹介します。
※動画版はこちら▼
カワガラスの特徴と魅力
カワガラスはカラスの仲間ではない
カワガラスは「スズメ目カワガラス科」というグループに属する鳥で、日本では今回紹介するカワガラス1種のみが見られます。
カワガラスは名前に「カラス」とつきますが、カラスのグループの仲間ではありません。
カラスは「スズメ目カラス科」に属する鳥ですが、カワガラスは先述した通り「カワガラス科」に属するのです。
ではその名前の由来はというと、「全身が黒っぽいこと」。
黒っぽい姿のカワガラス
この姿から、「川に住むカラスのような黒い鳥=カワガラス」となったようです。
ちなみに、カワガラス科はヒタキ類やツグミ類に近縁であるようで、その動きはカラスよりもヒタキ類に近い印象を受けます。
渓流で生活しやすい脚
カワガラスの体のサイズは22cmと比較的大きめで、ムクドリと同じくらい。
大きな体の割に尾羽が短くて、寸胴な姿も印象的です。
また気になるのが、メタリックな銀色の脚。
銀色の脚を持つカワガラス
カワガラスは、山の河原のような「渓流」に生息する鳥です。
この脚は、川底でも歩けるよう、かなりがっしりとしたものになっています。
尾羽を上げる仕草がかわいい
カワガラスは「可愛らしい仕草」をよくする鳥でもあります。
その1つが、短い尾羽を真上に上げる仕草。
尾羽を真上に上げるカワガラス(幼鳥)
ヒョコヒョコと尾を上げる動きが可愛らしいのです。
※その仕草は動画版で見ることができます▼
この他にも、カワガラスはちょこまかした動きが多く、コミカルで観察していて飽きない鳥です。
スズメ目で唯一潜水ができる
カワガラスは渓流で生息するという特徴を持ちますが、"彼らならではの特技"があります。
それは「潜水」。
カモやカイツブリなどの水鳥には潜水をできるものがいますが、カワガラスが属するスズメ目のグループは基本的に陸上で生活する鳥たちです。
しかしカワガラスは、この"スズメ目の鳥の中で唯一潜水のできる鳥"なのです。
スズメ目の中で唯一潜水ができるカワガラス
※日本野鳥の会の記事でも、「スズメ目唯一の潜水士」と紹介されています。
カワガラスを観察していると、たまにこの潜水によって混乱させられることがあります。
ある日僕が山の渓流を歩いていると、カワガラスがどこからか飛翔してきました。
カワガラスは水辺スレスレを直線的に飛ぶので、着地点を追いやすい。
なので、近くの岩場に着地したのを確かに確認しました。
ところが、一瞬目を話した隙にカワガラスの姿を見失ってしまい、「あれ、いない!?」となったのです。
「飛んでいったわけでもなさそうなんだけど…。」と首を傾げていると、突然、川からカワガラスが。
そう、カワガラスは得意の潜水をしていたのでした。
このように、カワガラスは着地した後もちゃんと観察をしていないと、姿を見失ってしまいがち。
彼らを見つけたら、できるだけ目をそらさずに観察しましょう!
カワガラスと同じ分類に属する鳥たち
カワガラスはスズメ目カワガラス科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。
[スズメ目]
スズメ目の野鳥まとめ|美しい声を持つ鳥類最大のグループ
▼
[カワガラス科]
おわりに:渓流でカワガラスを観察してみよう!
カワガラスは、渓流で見られる野鳥の代表種であり、とっても面白い能力を持つ鳥です。
渓流に行ったらぜひ彼らを探して観察してみてくださいね!
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