ネイチャーエンジニア いきものブログ

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鴨(カモ)の特徴と種類【カモは地味な野鳥ではない。カモの個性的で面白い魅力】

カルガモ

カモってどんな鳥?
どんな種類がいるの?

こんな疑問にお答えします。


ネイチャーエンジニアの亀田です。


日本では冬によく目にする「カモ」。


カモってどんな印象がありますか?


僕は今は年間100回以上野鳥観察をしますが、観察を始める前は正直、カモは地味な鳥のイメージでした。


しかし実際にカモを観察するようになると、カモって実に面白い!


その理由は、以下の通り。

・意外に多くの種類がいる
・地味な鳥ばかりではない(むしろ派手なものも多い)
・他の野鳥と比べて観察しやすい


カモたちの魅力に、僕が気付いていなかっただけでした。


というわけで、今回は身近で魅力的な野鳥・カモたちについて紹介します。




 

カモとは?【カモの定義と特徴】

ヨシガモ オス

カモの定義

カモは、カモ目カモ科の鳥です。


カモ科の鳥たちは、水中生活に適応したグループで、見られる時は水上にいることがほとんど。


そしてこのカモ科には、実はハクチョウガンといった鳥たちも含まれます。


オオハクチョウ

オオハクチョウ


※ 「科」は分類的なグループのこと。分類のルールについては、以下の記事で詳しく書いています↓


しかしこれらハクチョウやガンなどは一般的にカモとは呼びません


一般的なカモの定義は、

ハクチョウやガン類のような中型以上のカモ科を除く、「小型のカモ科の鳥たち」

という、若干曖昧なグループなのです。

カモたちのほとんどは冬鳥

日本では、ほとんどのカモたちは冬鳥で、冬に見られます。


なので、「鴨(カモ)」という言葉は冬の季語です。


冬鳥については、以下の記事で詳しく書いています↓


あれ?でも夏にもカモ見たことあるよ!


そう、カモのほとんどは冬鳥ですが、一部は渡りをせずに日本に残るカモもいます。


その代表種が、カルガモ


カルガモ

カルガモ


カルガモは、一年中日本で生活する「留鳥」です。


繁殖期の夏では、子供をぞろぞろと連れた姿がニュースになったりしますね。


他のカモでこの姿が見られないのは、他のほとんどのカモたちは夏の時期に日本にいないからなのです。

繁殖羽とエクリプス

野鳥たちには、繁殖期と非繁殖期で羽が生え変わって外見が変わるものがいます。


繁殖期には、メスにアピールするために、オスが目立つ姿になるんですね。


これを、その姿が見られる時期を使って「夏羽」「冬羽」などと言います。


カモも同様に、繁殖期には目立つ姿に変化します。


マガモ 夏羽(繁殖羽)

マガモ オス 繁殖羽


マガモ 冬羽(エクリプス)

マガモ オス エクリプス


全然違う見た目で、別種のようですよね!


ここで、夏羽(繁殖羽)のようにカッコ書きがあるのは、カモは繁殖羽になるのは夏ではなく、冬だからです。


カモの繁殖羽でない頃の地味な姿を「エクリプス」と言います。


このように、繁殖期と非繁殖期でガラッと大きく姿が変わるものが多いのも、カモの面白いところの1つです。


なお、エクリプスについては以下の記事で詳しく書いています↓


水面採餌ガモと潜水採餌ガモ

カモは、えさのとり方によって大きく2つのグループに分けられます。

・水面採餌ガモ: 水上でえさをとる
・潜水採餌ガモ: 潜水してえさをとる


水面採餌ガモは、おしりを出した状態で水上から頭を突っ込んで、えさを食べる姿がかわいいです。


水中に頭を突っ込むオカヨシガモ

オカヨシガモ 水面採餌ガモ


対して潜水採餌ガモは、水中に潜るとなかなか水上に出てこず、撮影の際はなかなか苦労することもあります。

カモは野生化で交雑する

基本的に動物は種を超えて生殖行動をすることはありません。(異なる種どうしの子供は生殖能力が備わらないことも多いです)


しかしカモは違くて、異なる種で交雑をし、野生化でもいわゆる雑種がいます


雑種のヒドリガモと思われる個体

ヒドリガモ 雑種


この特徴を利用して、カモは品種改良して家禽化されています。


例えばアイガモは、アヒル(マガモを家禽化したもの)とマガモを掛け合わせた品種です。


アイガモ

アイガモ


カモの種類

カモには実に多彩な種類のものがいます。

カルガモ

カルガモ

数少ない留鳥のカモで、最も目にすることが多い。


夏に子供を連れた姿がニュースになるのもこのカモ。

マガモ

マガモ オス

日本に飛来数するカモの中で、最も多い種類。


食用にもされる、昔から人にとって身近なカモ。


以下の記事で詳しく紹介しています↓


ヨシガモ

ヨシガモ オス

緑色の頭が美しいカモ。


その美しい頭は、特徴のある形からナポレオンハットと呼ばれる。


オカヨシガモとともに、以下の記事で詳しく紹介しています↓


コガモ

コガモ オス

身近なカモの中で最小のサイズのカモ。


茶色と緑の美しい姿&小型でちょっと臆病なところが可愛らしくて魅力。


以下の記事で詳しく紹介しています↓


キンクロハジロ

キンクロハジロ オス

イカした冠羽(頭部の後ろに出ている羽)を持つ。


潜水してえさを取る、潜水採餌ガモの一種。

ハシビロガモ

ハシビロガモ オス

くちばしが幅広いことが名前の由来。


オス・メスが渦巻き状に集まってえさを食べる求愛行動をする。

おすすめのカモの図鑑【日本のカモ識別図鑑】

こちらはカモに特化した図鑑


この記事でも触れた、繁殖羽・エクリプスの姿の違いや、交雑についても詳しく記載されています。


カモのことを詳しく知りたければ、この本がオススメです。

おわりに

記事の冒頭で紹介した通り、カモは「他の野鳥と比べて観察しやすい野鳥」です。


冬の季節は近くの公園の池や水場でもいろいろな種類のカモが見られますので、ぜひ観察してみてください!


合わせて以下の記事もどうぞ↓

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では、また。