あ、きれいなハクチョウだ!
ハクチョウってどんな鳥なの?
こんな疑問にお答えします。
湖で見られる優雅な鳥といえば、ハクチョウ。
ハクチョウはとっても美しい鳥ですが、一方で人を死亡させる事故を起こす事もあります。
そのため、ハクチョウは危険な鳥と言われる事も。
しかし僕はハクチョウが特別凶暴なわけではなく、どんな野生動物にも同じように行動する可能性のあることだと考えています。
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、ハクチョウの特徴と魅力を紹介します。
- ハクチョウ(白鳥)の特徴と魅力
- ハクチョウ(白鳥)は凶暴な鳥?
- ハクチョウ(白鳥)の種類
- ハクチョウ(白鳥)の日本への飛来数は年々減少
- ハクチョウ(白鳥)に関連する鳥たち
- ハクチョウ(白鳥)と同じ分類に属する鳥たち
- おわりに:優雅なハクチョウ(白鳥)を観察しよう!
ハクチョウ(白鳥)の特徴と魅力
ハクチョウ(白鳥)は、カモ目カモ科というグループに属する鳥。
僕が思う、ハクチョウ(白鳥)の魅力は大きく2つ。
2. 飛行機のような大迫力の飛翔姿
1. ハクチョウは優雅な姿の水鳥【実はカモの仲間】
ハクチョウは、湖面でゆったりと浮かぶ優雅な姿の美しい鳥。
分類上のグループで言うとカモ目カモ科ハクチョウ属に属します。
すごく大胆に言うと、ハクチョウって実は大型のカモなのです。
ハクチョウは実はでっかいカモだった
僕がハクチョウがカモの仲間だと知った時は、かなりビックリしました。
だって、ハクチョウは大きくて優雅で、カモとは少し遠い存在の印象だったので。
しかしハクチョウたちは、北から長距離移動(渡り)して日本にやってくるのも、カモと同じ。
彼らはロシアのシベリアなどから渡ってきて、日本では冬に見ることができる鳥なのです。
ハクチョウと言うと、冬の湖面に優雅に浮かぶイメージですが、事実冬にしか出会えない鳥なのですね。
またカモとの共通点として、生活スタイルがあります。
例えば、水面採餌ガモというグループのカモは、えさを取るときに頭を水中に突っ込んでお尻だけ出る状態になります。
お尻を水面に出してえさを探すオカヨシガモ
ハクチョウも、全く同じ行動を取るのです笑
それらを知ると、ハクチョウもやっぱりカモの仲間だな、と感じられます。
2. 飛行機のような大迫力の飛翔姿
ハクチョウは大型の鳥で、例えばオオハクチョウと言う種であれば全長140cmほどもあります。
140cmもあるオオハクチョウ
翼を広げれば大人の人間以上のサイズになるでしょう。
こんな彼らが空を舞うのですから、飛翔時の迫力は圧巻です。
特にすごいのは着水時。
特定のポイントに狙って着水する時は、手前から水かきを広げながらブレーキを掛けます。
ブレーキをかける様子は飛行機そのもの!
飛行機も着陸する前に羽を空気抵抗を受けやすい方向に傾けますが、ハクチョウも同じようにするんです。
その後、旋回しながらポイントに降りてきますが、その際「ババババババ…」と翼が風を切る大きな音が聞こえるんですね。
この音も本当にすごくて、近くにヘリコプターが飛んでいるんじゃないかと思うくらい、はっきりと音が聞こえるんですよ!
そして着水する瞬間は、「ザッパァーン」という音と共に水しぶきを上げます。
僕が社会人になるまで住んでた場所ではハクチョウを見かけることがなかったので、初めてハクチョウの着水する様子を見た時は感動しました。
このハクチョウの迫力のある飛翔&着水する姿、ぜひ一度は見てもらいたいです!
ハクチョウ(白鳥)は凶暴な鳥?
ハクチョウは実は凶暴な鳥とされることもあります。
なぜなら、繁殖期に巣に近付くものを攻撃する習性があり、人間も攻撃の対象となりうるからです。
そのため繁殖期には成人男性が死亡するような事故が起こる事もあり、ハクチョウは危険な鳥と言われたりするのです。
しかし、僕はハクチョウが特別凶暴な性格という訳ではないと考えています。
というのも、繁殖期に警戒心が高まったり、ピリピリするのはどんな動物も一緒で、例えばカラスも子育ての時期は人間に襲い掛かる事があります。
しかし、全ての動物が人間と戦えるような体や武器を持っているわけではなく、むしろ人間よりも小さいものばかり。
なので小鳥たちの場合、人間が巣に近づき過ぎたりすると、そのストレスから巣を放棄して逃げ出したりします。
小鳥たちはそうするしかないけど、体の大きなハクチョウであれば、戦えば人間にも勝てる可能性がある。
自由に動けない子供たちを抱えて逃げるよりも、勝負して勝つ確率の方が高いと思っているだけだと思うのです。
同じように子供が動物に狙われるという立場で考えてみると、
vs 猿 → 勝てそうなので戦う
となりますよね。
つまり、どの動物も性格の差ではなく、生きるために最適な選択をしているのだと思うのです。
ハクチョウ(白鳥)の種類
オオハクチョウ
大型のハクチョウで、140cmほどの大きさ。
コハクチョウと似ていますが、くちばしの黄色い部分の面積が広くて先端が尖っているのが特徴。
コハクチョウ
オオハクチョウより一回り小さくて、120cmほど。
オオハクチョウよりもくちばしの黄色い部分が狭いですね。
オオハクチョウよりも南の地域に多く飛来することが多いです。
コブハクチョウ
実はこちらは外来種のハクチョウ。
ヨーロッパから移入したものが野生化しました。
そういうわけでこの種は渡り鳥ではなく、1年中見られます。
名前の通り、頭のコブが特徴的。
千葉県の手賀沼では、コブハクチョウがたくさん見られます。
ハクチョウ(白鳥)の日本への飛来数は年々減少
ハクチョウたちの日本への飛来数は年々減少しているようです。
以下はちょっと古いですが、環境省の資料で2004〜13年までの飛来数の調査結果。
2005年あたりから徐々に飛来数が減少するグラフになっています。
色々な原因はあると思いますが、各地でのハクチョウへの給餌が中止されたことが大きな原因の1つと言われています。
詳しくは下記で記載されています↓
ハクチョウ(白鳥)に関連する鳥たち
冬鳥
日本で見られるハクチョウ(白鳥)のほとんどは冬鳥。
他にも冬にしか見られない野鳥たちは、たくさんいます。
以下でそんな冬鳥たちを紹介していますので、ぜひご覧ください!
ハクチョウ(白鳥)と同じ分類に属する鳥たち
ハクチョウ(白鳥)はカモ目カモ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。
[カモ目]
カモ目の野鳥まとめ|水上生活に適応した美しい水鳥たち
▼
[カモ科]
鴨(カモ)の種類と魅力|カモは地味な野鳥ではない!実は個性的で面白い姿を持つ
おわりに:優雅なハクチョウ(白鳥)を観察しよう!
ハクチョウ(白鳥)は優雅で迫力のある魅力的な野鳥です。
体が大きいだけに彼らが好むのは、大きな湖や池であることが多いです。
しかし、彼らは体が大きい分、観察しやすい鳥でもあります。
もしこれから野鳥観察を始めるのなら、初期に観察する野鳥として、ハクチョウはぴったり。
以下では、野鳥観察の始め方を観察に役立つ知識や道具とともに紹介していますので、ぜひご覧ください!
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