あ、ハトがいるよ!
このハトはよく見かけるけど、どんな特徴を持っているの?
こんな疑問にお答えします。
写真の虫は、キジバト。
キジバトは「キジのような模様」が特徴的な身近なハトの一種。
"街中で聞こえるあの鳴き声"の正体は、実はこのハトだったのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、キジバトの特徴と魅力を紹介します。
- キジバトはうろこ模様が特徴的なハト
- キジバトは山から都会進出したハト【別名ヤマバト】
- 「ドゥドゥットゥドゥードゥー」の鳴き声の正体
- ピジョンミルクで繁殖活動が有利に
- キジバトと同じ分類に属する鳥たち
- おわりに:キジバトを観察してみよう!
キジバトはうろこ模様が特徴的なハト
キジバトは「ハト目ハト科」というグループに属する鳥。
外見的な特徴としては、背中にはうろこ模様があることです。
背中にうろこ模様があるキジバト
背中のうろこ模様は、よく見ると繊細でとっても美しいですよね。
この模様が”キジのメスの模様”に似ていることが、「キジバト」の名前の由来になっています。
キジのメス
こう比較してみると、確かにキジっぽい模様です。
また、キジバトは「首にワンポイントの縞模様」もあり、この装飾がなんだかオシャレです。
この模様は、同じ場所で見られることのあるドバトとの識別点にもなります。
キジバトは山から都会進出したハト【別名ヤマバト】
キジバトは街中でもよく見られるハトの一種です。
街中でよく見られるハトと言えばドバトがいます。
ドバトは人が移入した「外来種」であるのに対して、キジバトはもともと日本に生息する「在来種」のハトです。
ドバト
※以下の記事では、両者を比較して紹介しています↓
ちなみにキジバトには「ヤマバト」という別名があります。
この別名の由来は、キジバトがもともと主に山や森のみに生息していたことから。
しかし現在は都市部にも進出し、身近な場所でも見られるハトとなっています。
もともとは山に生息するキジバト
ところでキジバトは呼び名だけでなく、その能力もワイルド。
キジバトはその姿に似合わず、実は高い飛翔力を持つ鳥でもあります。
山でキジバトが力強く飛び立ち、すごい速さで飛んでいく姿は、一瞬猛禽類かと思うほど。
また、山のような環境では警戒心が強いのも特徴的です。
例えば、街中で出会った時に目の前でえさをついばむような仕草などは、山ではなかなか見ることができません。
このように街中で見られる姿とは印象が異なるため、その点に注目して観察するのも面白いです。
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「ドゥドゥットゥドゥードゥー」の鳴き声の正体
街中でこんな声が聞こえてきたことはありませんか?
「ドゥドゥットゥドゥードゥー、ドゥドゥットゥドゥードゥー…」
こんな鳴き声が繰り返し聞こえてくる…。
実はこの鳴き声の正体は、キジバト。
これは求愛行動の1つで、パートナーとなるメスを呼んだり縄張り主張をしているのですね。
このキジバトの鳴き声は、一般的には「デーデーポッポー」と表現されることが多いです。
ピジョンミルクで繁殖活動が有利に
キジバトが持つすごい能力の1つに「ピジョンミルク」というものがあります。
ピジョンミルクとは、食べたものを一時的に貯蔵するための期間である「素嚢(そのう)」から分泌されるミルク状の液体のことで、「素嚢乳(そのうにゅう)」とも言います。
このピジョンミルクにはタンパク質や脂肪が多く含まれており、これでひなを育てることができます。
このピジョンミルクの何がすごいのかというと、これによって”一年中繁殖が可能になる”ということです。
基本的に鳥には「繁殖期」というものがあり、夏の時期に集中して産卵・子育てを行います。
それはひなを育てるためには高タンパクなえさが必要になるため、虫などの小動物の多い時期に行うのです。
つまり、鳥に限らず多くの野生動物が出産できる時期には制限があるのですね。
しかしこの制限から逃れられる手段こそが、ピジョンミルクなのです。
ピジョンミルクは親が自ら生成することができるため、夏に限らず子育てを行うことができます。
これはライバルと熾烈なえさの取り合いをしなくても済むため、子育てにおいてはとても有利な状況を作り出せるのです。
1年中繁殖可能という、すごい能力を持つキジバト
さらにピジョンミルクは、人の母乳とは違い、オス・メス両方が作り出すことができます。
実はハトというのは、生存上、非常に強力な武器を持つ鳥なのです。
キジバトと同じ分類に属する鳥たち
キジバトはハト目ハト科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。
[ハト目]
▼
[ハト科]
ハト科の鳥の種類と魅力|ピジョンミルク!年中繁殖できるすごい鳥たち
おわりに:キジバトを観察してみよう!
キジバトは身近な場所で観察することができるハトです。
意識して観察していると、子育ての様子にも巡り合えるかもしれないので、ぜひ定期的に意識してみてください!
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