あ、虫がいるよ!
この虫って、どんな虫なのかな?
こんな疑問にお答えします。
写真の虫は、ゲンジボタル。
ゲンジボタルは最も代表的な「光るホタル」です。
ホタルの光り方は種によって違いますが、ゲンジボタルのものはゆっくりと強い光であり、多数が飛翔すると幻想的な空間を生み出すのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、ゲンジボタルの特徴と魅力を紹介します。
ゲンジボタルは代表的な光るホタル
ゲンジボタルは「コウチュウ目ホタル科」というグループに属する昆虫。
体全体は黒色ですが、ピンク色の胸部がアクセントになってよく目立ちます。
ゲンジボタル
少なくとも本州では最も代表的なホタルで、僕の住む関東エリアでは単に「ホタル」と言うとこの種を指すことが多いです。
というのも、ゲンジボタルは”光るホタル”であり、その中でもよく目立つ種だからですね。
ホタルというと「光る虫」というイメージがありますが、実は光らないホタルもいて、むしろ光らない種の方が多かったりします。
また、光るホタルの中でも種によって光り方が違います。
本州で光るホタルと言えば、ゲンジボタルの他にヘイケボタル、ヒメボタルあたりが代表的だと思いますが…
この中でも、ゲンジボタルは最も体が大きく(体長15mm程度)、ゆっくりと・強く発光します。
そのため、暗闇の中でゲンジボタルが光っていると、遠くからでも目立ってよく分かるのですね。
ゲンジボタルの光
このゲンジボタルが多数見られた時などは、フワフワとした優しい光に包まれ、幻想的な空間が作られます。
僕自身、初めてホタルを鑑賞したときは、夢心地の時間を味わいました。
日常ではなかなか出会えない感動が得られますので、ぜひ一度そのような空間で体験をしてみてください!
ゲンジボタルの生息環境
ゲンジボタルの生息環境は、成長段階によって変化します。
・幼虫:川に生息する「カワニナ」という貝を食べて成長
・蛹:土の中で過ごす
・成虫:水辺周辺を光りながら飛翔。暗い場所を好み、明るい場所は忌避する
このように成長段階ごとに生息環境が異なるため、彼らが世代を繋ぐには多様な環境が必要なのですね。
ゲンジボタルが暮らすには、多様な環境が必要
ただ、特に都市化が進んでいるような場所では、ホタルが自然に生息できるような環境はなかなかありません。
土が残り・コケが生えるような川や水路が少ないことはもちろん、街灯などで街が明る過ぎるのです。
ホタルを観察していると、街灯があるような明るい場所は明らかに避けているのが分かります。
なんなら月の光も影響しているようで、月齢によって飛翔場所が変化したりします。(満月で明るいときはほとんど木陰で行動するなど)
このような習性があるからこそ、ホタルが見られる状況というのは真っ暗闇となり、幻想的な空間が演出されるのです。
もし都市部でもゲンジボタルが自然発生するような場所があるのであれば、そこは大変貴重な場所です。
またその場合、そこにはホタルの生息環境を守っている方々がいるはず。(僕が参加している保全活動でも、ホタルの生息環境保護のための手入れをしています)
なので、そのような方々の応援や支援をするなどして、未来もホタルが見られる環境を残していきたいですね。
ゲンジボタルと同じ分類に属する虫たち
ゲンジボタルはコウチュウ目ホタル科に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[コウチュウ目]
甲虫目(コウチュウ目)の昆虫まとめ|頑丈なはねを持つ昆虫最大のグループ
▼
[ホタル科]
ホタル(蛍)の種類と魅力|光る昆虫たち!光らないホタルもいる?
おわりに:ゲンジボタルを観察してみよう!
ゲンジボタルは、代表的な”光るホタル”です。
彼らの飛翔によって作られる幻想的な空間は素晴らしいものですので、もし機会があればその空間を体験してみてください!
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