カッコいいクワガタだ!
他のクワガタも知りたいな!
こんな疑問にお答えします。
クワガタムシは、かっこいい大アゴを持つ人気の昆虫です。
僕も子供の頃から大好きな昆虫で、やはり彼らに出会うと気分が高まってしまいます。
一口にクワガタと言っても、実は様々な種類のクワガタがいます。
何よりも注目すべきなのは、クワガタムシの代名詞とも言える大アゴ。
この大アゴは、同じ種類のクワガタであっても、個体によって形が違うことがあるんですよ!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、クワガタムシの種類と魅力を紹介します。
クワガタムシの特徴と魅力
クワガタムシは、コウチュウ目というグループに含まれる科。
僕が思う、クワガタムシの魅力は大きく2つ。
2. 個体ごとにアゴの形が異なる
1. 大きくてカッコいい大アゴ
クワガタムシの最大の特徴は、なんといってもそのカッコいい大アゴ!
クワガタはその大きなアゴで、今までどれだけの数の少年を虜にしてきたのでしょうか。
個人的に、中でも最も美しいアゴだと思っているのが、以下のノコギリクワガタ。
ノコギリクワガタ
ノコギリクワガタは、赤みがかかったボディとその湾曲した大きなアゴから、「赤牛」という異名があるほどです。
なお、クワガタのアゴはその形からハサミやキバと呼ばれたりしますが、アゴが正しい呼び名です。
ハサミと呼んでも特に何か問題があるわけでもありませんが、正しく呼んでいるとちょっと通っぽく見られる。…かもしれません笑
※以下はよく比較されるカブトムシですが、こちらの頭についているものはツノです。
カブトムシ
後ほど紹介しますが、他にもカッコいいアゴを持つクワガタの仲間はたくさんいるんですよ!
2. 個体ごとにアゴの形が異なる
クワガタのアゴについては、もう1つ面白い特徴があります。
それは、同じ種でも個体によってアゴの形が変化するということ。
例えば先ほど紹介したノコギリクワガタですが、同じ種でも個体によって湾曲のないギザギザのアゴを持つものもいます。
ノコギリクワガタ 小歯型
先ほど紹介したノコギリクワガタとは、全然違う形のアゴを持っていますよね。
このようなクワガタのアゴの形の変化には、"特定の遺伝子が関わっている"という研究結果があります↓
上記の研究は全てのクワガタで研究されたわけではないので、発見された結果がそのまま当てはまるかは分かりません。
ただ該当の遺伝子は、昆虫一般の肢(あし)の形成に関わる遺伝子群からリストアップしたとのことなので、ノコギリクワガタのアゴにも関係している可能性があります。
またもう一つ例を挙げると、ミヤマクワガタのアゴの形態も3つのパターンに分かれます。
ミヤマクワガタ フジ型
このミヤマクワガタのアゴの違いが出る理由について完全に解明されているわけではないようですが、「幼虫時代の生育温度」が関係している説がよく聞かれます。
生育温度が低いとエゾ型になり、低いとフジ型になる傾向があるようです。
ミヤマクワガタのように他のことがアゴの形の変化に影響していたり、もしくは複数の要素が関係していたりするのかもしれません。
いずれにしても、クワガタのアゴには多様さがあって面白いですね。
ちなみに、今まで紹介してきたクワガタのアゴはオスのもの。
実はクワガタ類のメスのアゴは、オスに比べて小さくて目立ちません。
以下はノコギリクワガタのメス。
ノコギリクワガタ メス
このように、オスに比べてクワガタのメスはアゴが小さいです。
クワガタムシのアゴは同じ種類の中での違いや変化を観察するのも、クワガタの楽しみ方の1つです!
クワガタムシの種類
ノコギリクワガタ
先述した通り、赤牛の異名を持つ、湾曲したダイナミックな形のアゴを持つクワガタ。
クワガタは涼しい場所を好むものが多く、山地性の種も多いです。
しかし、ノコギリクワガタは平地でもみられるクワガタ。
身近にみられる代表的なクワガタだからこそ、人気もあるのですね!
コクワガタ
虫探しをしていると最もよく出会えるクワガタで、一番馴染み深いクワガタです。
見られる頻度も高く他のクワガタと比べて小さいものが多いので、クワガタの中では小物扱いされがち。
しかし、コクワガタを含むクワガタたちのサイズは個体差が大きく、コクワガタにも大型のものがいるんですよ!
大型のコクワガタ
このように、実はコクワガタはとっても魅力的なクワガタなんです!
スジクワガタ
はねにたくさんのスジがあるクワガタ。
名前と反して、実はコクワガタよりも小型です。
ちなみにこちらも大きさで姿が変わって、大きくなるとスジが目立たなくなります。
スジの目立たないスジクワガタ
ミヤマクワガタ
ノコギリクワガタと同様にクワガタらしい大きなあごを持つ種です。
標高の高い場所に多く生息し、その名前の由来にもなっています。
先述した通り、ミヤマクワガタも個体によってアゴの形が変化します。
ヒラタクワガタ
コクワガタにも姿が似ていますが、あごの形や体のツヤが違います。
西日本では普通に見られるとのことですが、僕が主に探索している東日本ではあまり多くは見かけません。
ルリクワガタの仲間
あまり一般的でないクワガタですが、ルリクワガタ属というグループのクワガタ。
上の写真のものは、コルリクワガタの一種と思います。
美しい青く輝く色が印象的です。
他のクワガタたちとはまた違った魅力がありますね。
クワガタムシを来年も観察するために
夏の季節は、クワガタムシを採集に行くことがあると思います。
クワガタは樹皮の隙間などに隠れていることが多いですが、無理に取り出そうとしてすみかを破壊しないようにしましょう。
すみかを壊してしまうと、その場所ではもう二度と見られなくなってしまいます。
逆に言えばクワガタの住める環境を残しておくことで、翌年以降もまたクワガタとの出会いを楽しむことができるということですよ!
彼らが住む場所を残して、これからも彼らの観察を楽しみましょう!
クワガタムシと同じ分類に属する虫たち
クワガタムシはコウチュウ目に属する虫。同じ分類の虫たちを以下で紹介しています。
[コウチュウ目]
甲虫目(コウチュウ目)の昆虫まとめ|頑丈なはねを持つ昆虫最大のグループ
おわりに:クワガタムシをもっと楽しもう!
クワガタは大アゴがとってもカッコいい魅力的な虫。
もし出会えたら、改めてその姿に注目して観察してみてください!
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