ツツピー、ツツピー、って鳴いてる鳥がいる!
この鳥ってどんな鳥?
こんな疑問にお答えします。
写真の鳥は、シジュウカラ。
「ツツピー、ツツピー」と鳴く、とってもかわいい小鳥です。
さらにシジュウカラは、胸にあるネクタイのような模様が特徴的。
そんな特徴的なネクタイ模様は、他の似た鳥との見分けポイントにもなっています。
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、シジュウカラの特徴と魅力を紹介します。
※動画版はこちら▼
- シジュウカラは都市部で最も身近なカラ類
- シジュウカラの鳴き声は「ツツピー」
- シジュウカラは黒いネクタイ模様が特徴的
- シジュウカラは留鳥【地域ごとに亜種がいる】
- シジュウカラに関連する鳥たち
- シジュウカラと同じ分類に属する鳥たち
- おわりに:シジュウカラのネクタイ模様を観察してみよう!
シジュウカラは都市部で最も身近なカラ類
シジュウカラは、平地の林や山林、湿原など、実に様々な環境に適応した野鳥。
街路樹や人工物に巣を作るなど都市生活にも適応しており、都市部では最も身近に見られるカラ類です。
都市部の身近な野鳥・シジュウカラ
※ カラ類とは?
「〇〇カラ」という名前の鳥たちのこと。
カラ類は「THE小鳥」といったイメージで、よく群れでまとまって行動する、にぎやかでかわいい鳥たちです。
カラ類の仲間たちについては、詳しくは以下で紹介しています。
ちなみにシジュウカラはカラ類の中では大型ですが、それでもちょうどスズメ大なのです。
シジュウカラの鳴き声は「ツツピー」
「ツツピー、ツツピー」というかわいい鳴き声
冬を過ぎて春頃になると、「ツツピー、ツツピー」とかわいらしい鳴き声が聞こえてきます。
この声の正体が、シジュウカラ。
他のカラ類も似た鳴き声を出しますが、
・「ツツピ、ツツピ、ツツピ」
など微妙に鳴き方が違います。
※鳴き声は動画版で聞くことができます▼
鳴き声がよく聞けるのは繁殖期の時期
このシジュウカラの声がよく聞こえるようになると、「春が来たなあ」と思うのですね。
野鳥たちが春頃になってよく鳴くのは、この時期あたりから鳥たちの繁殖期であり、縄張りアピールやメスへの求愛のため。
この頃は木の目立つところに出るので、他の時期と比べて野鳥の姿が観察しやすくなります。
ちなみに夏鳥たちといえば、美しいさえずりが印象的。
その夏鳥の多くは5月以降に渡って来ます。
ただ野鳥の姿を見ようとした場合、飛来直後の時期はいいのですが、6月頃になると樹木の葉が茂って姿を見るのは難しくなります。
そんな夏鳥と比べて、シジュウカラは「留鳥」という、渡りをしない鳥。
彼らが鳴き始める3〜4月頃はまだ樹木の葉がなく、じっくり観察することができます。
初春の頃はシジュウカラの姿も観察しやすい
春〜初春の時期は、彼らが鳴く姿をよく観察させてもらいましょう!
シジュウカラは黒いネクタイ模様が特徴的
シジュウカラの姿における最大の特徴が、胸にある「ネクタイ柄の模様」。
後で紹介しますが、他のカラ類との見分けポイントもこのネクタイ模様になります。
ちなみに、このネクタイ模様はオスとメスで異なります。
シジュウカラ オス
シジュウカラ メス
オスとメスの違いは分かりましたか?
シジュウカラのオスとメスの違いは、ネクタイの太さ。
オスの方がネクタイが太いのです。
街で彼らを見つけたら、そのネクタイ模様に注目して、オスかメスか確認してみてください!
シジュウカラは留鳥【地域ごとに亜種がいる】
先述した通り、シジュウカラは渡りをしない留鳥です。
渡りをしない鳥は、その地域の環境に応じて独自の進化をすることが多いです。
離島のような閉ざされた環境の鳥は、その土地ならではの特徴を持つことが多いんですね。
例えば以下のメジロも留鳥であり、地域によって姿が異なることがある野鳥です。
メジロ
シジュウカラもまた留鳥であり、例外ではありません。
例えば、石垣島と西表島にはイシガキシジュウカラという亜種が生息しています。
西表島で観察したイシガキシジュウカラ
イシガキシジュウカラは頰の白い部分が狭いことと、全体的に暗い色味なのが特徴的です。
このように同じ種でも、場所ごとに異なる姿や習性を持つように進化するのですね。
旅行などで現地のシジュウカラに出会ったら、ぜひ普段見かけるシジュウカラと見比べてみてください!
以下では僕が使っている、旅行に行く時に便利なサービスを紹介しています↓
シジュウカラに関連する鳥たち
シジュウカラに似た鳥(カラ類)
シジュウカラに似ているのは、やはりカラ類。
特に似ているのが、以下の「ヒガラ」でしょう。
ヒガラ
見分けポイントとしては、
・ヒガラには頭頂に冠羽があり、寝ぐせっぽくなっている
・シジュウカラの背中には黄色味がある
などの違いがあるのですが、それ以上に決定的な違いがあります。
そう、それはネクタイ模様。
ヒガラにも喉までは黒い模様があるのですが、ネクタイ状にはなっていないのです。
ヒガラは山間部に多いので、そこでシジュウカラに似たカラ類を見つけたら、ネクタイ模様をチェックしてみましょう。
その他のカラ類についても以下で紹介していますので、ぜひご覧ください↓
シジュウカラと同じ分類に属する鳥たち
シジュウカラはスズメ目シジュウカラ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。
[スズメ目]
スズメ目の野鳥まとめ|美しい声を持つ鳥類最大のグループ
▼
[シジュウカラ科]
おわりに:シジュウカラのネクタイ模様を観察してみよう!
シジュウカラは都市部でも見られる身近な小鳥。
公園、街路樹、庭先などでも見られます。(僕の自宅のベランダ前にもたまにやってきます)
「ツツピー」という鳴き声も、黒いネクタイ模様も、とってもかわいらしい鳥ですよ!
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■ シメ
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