隈取りのようなコワモテの鳥がいる!
あの鳥はダレ?
こんな疑問にお答えします。
顔に隈取りのような模様のある、ちょっといかつい野鳥。
この鳥はシメという鳥です。
冬になると日本に飛来する冬鳥で、大きなくちばしも印象的。
そんなコワモテな彼らには、コワモテな顔以外にも面白い魅力があるのです。
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、シメの特徴と魅力を紹介します。
シメはコワモテだけど隠れた美声を持つ鳥
隈取りのようなコワモテの顔
シメの外見で印象的なのは、隈取りのような模様のある顔。
この隈取り、実はオスとメスで少し違います。
シメ オス
シメ メス
メスは隈取のような模様が薄く、優しい顔をしてますよね笑
このように、オスとメスでは隈取り模様の有無が違います。
他の鳥もそうですが、羽の模様やデザインはオスの方が複雑なことが多いんですよね。
「シメ」の名前の由来は鳴き声【蝋嘴鳥という別名もある】
シメの名前の由来は、鳴き声。
「シッ」という鳴き声をする鳥 =「シメ」となったようです。
「メ」は「鳥」ということを意味するようです。
なので同様に、スズメやツバメに共通する「メ」も鳥という意味なのですね。
ちなみに、シメには蝋嘴鳥(ろうしょうちょう)という別名もあります。
こちらはロウのような灰色の色のくちばしが由来のようです。
シメはこの太いくちばしで固い木の実も割ることができ、木の周囲で「パチ、パチ」という音を出して木の実を食べているところをよく見ます。
昔の人から見てもシメのくちばしは特徴的に見えたのですね。
隠れた美声の持ち主【綺麗なさえずり】
上記で紹介した、名前の由来の「シッ」は地鳴きというもの。
繁殖期の縄張りアピールや求愛行動に使われる鳴き声のことを囀り(さえずり)と呼びます。
僕はシメのさえずりを聞いたことがあるのですが、とても透き通った綺麗な鳴き声でした。
ただ、シメのさえずりを聴くことは簡単にはできません。
なぜなら、シメは冬鳥。
冬にロシアや中国から日本に飛来します。
そのため、彼らは基本的に夏には見られず、冬にしか見られません。
繁殖期でない冬は、さえずることはほぼないのです。
僕がシメのさえずりを聴けたのは、関東に飛来したての頃に偶然聴けただけであり、本当にラッキーでした。
ただ、夏に繁殖地である北海道に行けば、彼らの声を聴けるかもしれません。
これは日本が縦に長い国であり、北部と南部で気候帯が違うという、日本ならではの特徴があるからこそなのですね。
なので日本では地域ごとに生息する鳥・渡り鳥が異なるため、野鳥観察旅行もとっても面白いんですよ!
以下では僕が使っている旅行に行く時に便利なサービスを紹介していますので、北海道に行く際はぜひご活用ください!
シメに関連する鳥たち
シメと同じ分類に属する鳥たち
シメはスズメ目アトリ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。
[スズメ目]
スズメ目の野鳥まとめ|美しい声を持つ鳥類最大のグループ
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[アトリ科]
アトリ科の野鳥の種類と魅力|太くて短いくちばしがかわいい鳥たち
おわりに:シメを観察に出かけよう!
今回紹介したようにシメのように、野鳥は地域によって出会える季節が違います。
地域や環境ごとに生息している鳥・渡ってくる鳥の種類が違うので、色々な場所に出掛けるのが楽しみになるのです。
僕も野鳥観察を始めたことをきっかけに、色々な場所に興味を持ち、実際に行く機会が増えました。
僕は全国各地に観察に行っていますが、「都内にあるまだ行ったことのない公園にも行ってみよう」など、身近な場所に出かけるのもとても楽しくなったのです。
このように、視野が広がって身近な場所にも興味を持てるようになることも野鳥観察の魅力です!
以下では、野鳥観察の始め方を観察に役立つ知識や道具とともに紹介していますので、ぜひご覧ください!
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