まだ寒い時期なのに、きれいな黄色の花が咲いてる!
この植物って、どんな植物?
こんな疑問に答えます。
写真の植物は、フクジュソウ(福寿草)。
目一杯に広げた黄色い花が美しい植物ですが、このフクジュソウにはユニークな習性があります。
それは”春一番に花を咲かせる”ということ。
この習性こそが、フクジュソウの名前の由来にもなっているのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。
そんな生き物好きの僕が、フクジュソウの特徴と魅力を紹介します。
フクジュソウ(福寿草)の名前の由来
フクジュソウ(福寿草)は、大きな黄色い花がとっても美しい植物です。
黄色い花がきれいなフクジュソウ
それにしても「福寿草」という名前、なんだかとっても縁起の良い名前ですよね。
それはフクジュソウの開花時期が関係しています。
フクジュソウが花を咲かせるのは、まだ寒い時期である2月頃。
このような春一番に花を咲かせることから、”春(=福)を告げる草”ということで、「福告げ草」と名付けられました。
その後にこの名前が若干変化し、今の福寿草という名前になったようです。
また旧暦では2月1日が正月であることから、「元日草(がんじつそう)」や「朔日草(ついたちそう)」といった別名もあります。
またフクジュソウは花言葉も素敵であり、「永久の幸福」「幸せを招く」などです。
そんなハッピーな言葉がたくさん並ぶフクジュソウですが、その幸福感は名前だけではなく、実際に観察する中でも得ることができます。
フクジュソウが花を咲かせる2月といえば、まだ冬真っ盛り。
この時期、多くの昆虫や植物たちは春に備えて準備中であり、なかなかいきものの姿を見ることはできません。
そんな中、ひだまりで美しい花を咲かせるフクジュソウ。
春一番に花を咲かせるフクジュソウ
このような姿に出会えると、実に嬉しい気持ちになるのです。
フクジュソウは代表的なスプリング・エフェメラル
フクジュソウは、「スプリング・エフェメラル」の代表的な一種でもあります。
スプリング・エフェメラルとは、春先の短い期間だけに花を咲かせる植物たちのこと。
スプリング・エフェメラルを日本語にすると”春のはかないもの”という意味であり、「春の妖精」と呼ばれることもあります。
本来、まだ寒い春先の季節は昆虫も少なく、花を咲かせるのには適さない季節です。
しかし、あえてこの時期に花を咲かせることで、ライバルとの競争を避けているのです。
他の代表的なスプリング・エフェメラルと言えば、カタクリなどがいます。
カタクリ
カタクリは、昔は片栗粉の原料になっていた植物。
反り返った大きな紫色の花が美しく、里山などで見られる代表的な春の花ですね。
春先には、このような初春限定の花たちに目を向けてみるのもオススメです!
おわりに:フクジュソウを観察してみよう!
フクジュソウは、春先に見ることのできる縁起の良い花です。
本格的な春とはまた違った植物の良さを感じることができますので、ぜひ里山公園などで観察してみてください!
環境を育成して、野鳥を呼ぶゲームも配信中!こちらもぜひ、遊んでみてください↓
■ 鳥パラダイス
環境育成&野鳥観察シミュレーションゲーム!
他の植物の紹介、植物観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓