あ、かっこいい鳥が止まってるよ!
この鳥はどんな鳥なのかな?
こんな疑問にお答えします。
写真の鳥は、チュウヒ。
チュウヒは、ヨシ原で見られる代表的な鷹(タカ)です。
タカには色々な種がいて飛翔の仕方も様々ですが、チュウヒの"大胆かつ華麗な飛翔"は見応え十分。
広大なヨシ原を背に、飛翔&狩りをするカッコいい姿に注目です!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な野鳥に出会ってきました。
そんな鳥好きの僕が、チュウヒの特徴と魅力を紹介します。
チュウヒはヨシ原で見られる代表的なタカ
チュウヒは「タカ目タカ科」というグループに属する鳥。
"ヨシ原"で見られる代表的な鷹(タカ)です。
ヨシ原で見られる鷹、チュウヒ
写真の通り、タカらしい勇ましさがあり、カッコいい姿をしていますよね。
食性も、タカの一般的なイメージらしく「動物食」。
鳥、哺乳類、爬虫類などを狩って捕食します。
河川や湿原、湖沼などの周辺にあるヨシ原で狩りのために飛翔する姿をよく見られ、ヨシ原に行ったら観察したい鳥の一種です!
チュウヒの飛翔と狩り
先述した通り、ヨシ原があるような環境に行くと、チュウヒが飛翔している姿を見ることができます。
チュウヒの名前の由来は「宙飛(中空を舞うように飛翔すること)」だとされています。
チュウヒの飛翔姿
チュウヒが狩りをする時は低空飛行するため、「”宙を舞う”の由来はパートナーと飛翔する時のこと」という説がありますが、いずれにしてもチュウヒは”飛翔姿”が実に見応えのある鳥です。
チュウヒの飛翔の話をする前に、他のタカの飛翔について触れてみます。
タカには色々な仲間がいますが、その飛翔の仕方は様々です。
例えばオオタカやハイタカなどの飛翔は基本的に単発で、飛翔姿を見られる時間は短いことが多いです。
一方でトビはゆっくりと飛翔姿を見られますが、その飛翔は「ソアリング」という風の流れに身を任せるような飛び方です。
トビの飛翔姿からは、「気持ち良さそうに飛んでるなー」といった感想を持つでしょう。
トビの飛翔
それらに対し、チュウヒの飛翔は”ヨシ原の上を低空飛行し、旋回を繰り返す”という飛び方です。
そのダイナミックで華麗な飛翔姿は、まるで僕らに飛翔パフォーマンスを見せているよう。
ヨシ原を舞うチュウヒ
ちなみに彼らが低空飛行するのは、「見つけた獲物を逃げられる前に急降下して捕らえる」ため。
獲物を見つけた時の、ヨシ原の中へ消えるような急降下も、実に鮮やかな動きです。
このチュウヒのパフォーマンスを観た後は、ミュージカルやライブなどの舞台を観賞した後のような余韻を感じてしまうほど。
チュウヒに出会ったら、ぜひその見応えのある飛翔姿に注目してほしいです!
チュウヒの観察ポイント
チュウヒの主な繁殖地は、ロシアや中国北東部などです。
日本でも繁殖することがありますが、彼らを最も観察しやすいのは「冬」でしょう。
彼らが生息するヨシ原の視界も開けるし、空気が澄んでいるので距離があっても観察しやすいです。
冬は距離があっても観察しやすい
そして何よりも、チュウヒは越冬期、「集団ねぐらを作る」のです。
もしヨシ原にある彼らのねぐらが分かれば、夕方には高確率で飛翔姿が確認できるはずです。
また湿原環境は、チュウヒだけでなく様々な野鳥が冬季に利用するので、野鳥観察にピッタリの場所です。
お昼までは他の鳥たちも観察し、夕方のチュウヒのねぐら入りを観察して1日を締めるのも良いのではないでしょうか。
ただし冬のヨシ原は寒さも厳しいので、防寒対策は必須です!
チュウヒと同じ分類に属する鳥たち
チュウヒはタカ目タカ科に属する鳥。同じ分類の鳥たちを以下で紹介しています。
[タカ目]
タカ目の野鳥まとめ|代表的な猛禽類たち
▼
[タカ科]
タカ科の野鳥の種類と魅力|かっこいい猛禽類!タカとワシの違いは?
おわりに:チュウヒを観察してみよう!
チュウヒは大きなフィールドを好むので、都市部などではなかなか目にすることのできない鳥かもしれません。
住んでいる場所によっては少し遠出をしないと行けないかもしれませんが、その分自然度の高い環境で気持ちの良い観察体験ができます!
ぜひ、ヨシ原で暮らすタカ・チュウヒのカッコいい姿を観察してみてください!
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