ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

ツマグロヒョウモンの特徴と魅力【街中でも見られる、南国出身のヒョウモンチョウ】

ツマグロヒョウモン メス

きれいなヒョウ柄のチョウ!

このチョウってどんな虫?

こんな疑問にお答えします。


ネイチャーエンジニアの亀田です。


写真のチョウは、ツマグロヒョウモン


美しいヒョウ柄のはねを持つ、ヒョウモンチョウというチョウの仲間です。


彼らは関東地方の街中でもよく見られますが、元々は南国のチョウ


それが今ではアゲハチョウなどに混ざって普通に見られるようになりました。


その理由は、街中でよく見る「あの植物」が関係しているようなのです。


というわけで、今回はツマグロヒョウモンの特徴と魅力について紹介します。




 

ツマグロヒョウモンの特徴と魅力

今回紹介するツマグロヒョウモンは、チョウ目タテハチョウ科に含まれるチョウです。


僕が考える、ツマグロヒョウモンの魅力は大きく2つ。

1. ヒョウ柄模様の美しいはね【オスとメスで姿が異なる】
2. もともとは南国のチョウ【今は街中で普通に見られる】


1. ヒョウ柄模様の美しいはね【オスとメスで姿が異なる】

ヒョウモンチョウ(豹紋蝶)全体の特徴ではあるのですが、ツマグロヒョウモンはヒョウ柄模様の美しいはねを持ちます。


言わずもがな、ヒョウモンチョウの名前の由来はこのヒョウ柄模様です。


ヒョウモンチョウは姿の似ているものが多いのですが、ツマグロヒョウモンははね(後翅)のふちが黒いことで見分けられます。


ツマグロヒョウモンの後翅は黒い(以下はオス)

ツマグロヒョウモン オス


ヒョウモンチョウの仲間は、オスは似たような姿をしているものが多い。


しかし一方で、メスは種ごとに特徴的な姿をしているものが多いです。


ツマグロヒョウモンのメスは、前翅の外側が群青〜黒色になっていて、さらに白い帯模様があります。


ツマグロヒョウモンのメス

ツマグロヒョウモン メス


オレンジと群青色のコントラストが美しいですね!


虫の世界ではオスの方が派手なものが多いイメージ。


例えば、

・クワガタはオスにだけ大きなアゴがある
・シジミチョウの表ばねはメスよりも派手なものが多い

など。


クワガタはオスだけが大きなアゴを持つ

ノコギリクワガタ


シジミチョウはオスの方が派手なはねをもつ

ウラギンシジミ オス


このようにオスが派手なものが多い中、ヒョウモンチョウはメスの方が個性が強いようです。


とはいえ、それは人間の視点で見た世界


ヒョウモンチョウの目で見ると、また違った世界が広がっているのかもしれませんね。


彼らを見たら、そのヒョウ柄の羽模様に注目して見てください!

2. もともとは南国のチョウ【今は街中で普通に見られる】

ツマグロヒョウモンは平地、街中でもよく見られるチョウです。(山にもいます)


多くのヒョウモンチョウは山で見られる種が多く、街中で見るヒョウモンチョウはツマグロヒョウモンであることが多いです。


というのも、ツマグロヒョウモンは実は南国出身のチョウ


実は近年その分布が北に広がっています


その要因の1つが、食草となるスミレ科のパンジーが流通していることが考えられるそうです。

ツマグロヒョウモンの幼虫はパンジーなどスミレ科の植物を食べるため、パンジーの苗の流通も、卵や幼虫を運んで分布の拡大に拍車をかけている可能性があるという。


引用: asahi.com(朝日新聞社):温暖化?チョウ「ツマグロヒョウモン」の分布が北上


パンジー

パンジー


確かにパンジーは街中にたくさんあるので、これらがあればえさには困りづらいのかもしれません。


ちなみに、ツマグロヒョウモンの幼虫の姿はこちら。


ツマグロヒョウモンの幼虫

ツマグロヒョウモン 幼虫


まるで毛虫のようなトゲトゲした姿です。


でも、彼らに毒はありませんし、トゲトゲに触れても痛くないので安心してください。


この毒がありそうな姿も、彼らが身を守るための手段なのでしょう。


なお、ツマグロヒョウモンは元々南国で暮らしていたので、寒さに弱い


秋までに幼虫が大きくなっても、多くは冬の寒さで死んでしまうそうです。


ただ、今は関東でもたくさん見られ、僕も実際春を迎える前の時期に幼虫を見たこともあるので、越冬に成功している個体は少なくないのでしょう。


ちなみに、元々その場所に生息していなかった種は外来種と間違われがちですが、人の手を介して移動していないものは外来種ではありません


つまり、ツマグロヒョウモンも外来種ではありません。


一方で、ツマグロヒョウモンのえさとなっているパンジーは人の手を介して移動したもの。


このパンジーが大きな影響を与えているとすれば、直接移動をさせてはいなくても人の行為が生態系に影響を与えている、と言えるかもしれません。


このような人の行為と生き物の関係性にも着目してみると、生き物観察がより奥深くなるかもしれません。

おわりに:ツマグロヒョウモンのオス・メスを見比べてみよう!

今回はツマグロヒョウモンについて紹介しました。


ツマグロヒョウモンはオスとメスの姿が大きく異なる点も面白い!


それぞれ美しい魅力的な姿をしているので、ぜひ彼らを見比べて観察してみてください!


他のタテハチョウたちは以下の記事で紹介していますので、こちらもどうぞ↓


彼らを見かけたら、ぜひこの記事で紹介した点に注目して観察してみてください!


まだまだ魅力的な虫たちがたくさん!そんな彼らの記事は以下でまとめています↓


合わせて以下の記事もどうぞ↓

虫の名前を知りたい!

見つけた虫を識別したい!虫の名前を調べる3つの方法

虫を楽しむための情報・グッズを知りたい!

虫を楽しむ情報・グッズまとめ【本、アプリ、グッズなど】


では、また。


>> 「虫」カテゴリーの記事一覧を見る