暑さもピークが過ぎて、秋っぽくなってきたなあ。
秋の季節ってどんな虫が面白いのかな?
こんな疑問に答えます。
生き物は季節に応じて、見られる種類や行動が大きく変化します。
つまり同じ場所でも、「季節が変わると全く異なる生き物が見られる」という面白さがあるんですね。
これを知っていると、自然観察の楽しみは大きく広がります!
暑〜い夏の季節が過ぎると、次は過ごしやすい秋の季節。
というわけで、今回は「秋の虫たち」が主役です。
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な生き物に出会ってきました。
そんな僕が、「秋に注目すべき虫4選」について紹介します。
秋に注目すべき虫4選
キリギリス・コオロギ類
秋の季節でまず押さえておきたいのは、「秋に鳴く虫たち」。
彼らの声は昼間でも聞くことはできますが、最もにぎやかになるのは"夜"。
寝る時に窓を少し開けておけば、秋という季節を存分に感じながら眠りにつくことができます。
例えば以下は、キリギリス類のリーダー的存在、キリギリス。
鳴き声は「ジーー、チョン」。
キリギリス
また、以下はコオロギに近い仲間、カネタタキ。
「ピッピッピッ」と可愛らしい声で鳴く虫です。
カネタタキ
またエンマコオロギは、外見に似合わず「コロコロリー」という鈴のような美声を持つ虫です。
エンマコオロギ
彼らの幼虫の姿は秋以前でも見られますが、その美しい声を聞けるのは晩夏以降。
秋限定で美しい声を届けてくれる虫たちなのです。
赤トンボ
赤トンボも、秋に見られる代表的な虫。
実は彼らはすでに夏から行動しているのですが、真っ赤な姿になるのは"秋の季節になってから"なのです。
例えば以下のミヤマアカネは、7月の未成熟の頃はまだ赤くなく、秋になると赤い色に変化します。
7月のミヤマアカネ
10月のミヤマアカネ
また、季節に応じて見られる場所が変化するものも。
アキアカネは夏になると山に移動して避暑をし、秋になると平地に戻ってくる習性があります。
アキアカネ
このように真っ赤な赤トンボをじっくり観察できるのは、秋という季節ならではなのですね。
ハチ
ハチも秋という季節に観察しやすい昆虫。
真夏は背丈の高い草が生い茂り、目立つ花が少なくなってしまいますが、秋になるとまた目立つ花が姿を現し始めます。
そんな花に集まってくるハチたちは、やはり秋に注目すべき虫なのです。
例えば、ナミルリモンハナバチは春には見られず、秋に見られるハチ。
ナミルリモンハナバチ
また、花に集まるハチ以外でも秋ならでは見られるものもいます。
例えばスズメバチ類には、秋だけオスが出現するという特徴があります。
セグロアシナガバチのオス(顔が白い)
オスはこの季節にメスと交尾を行い、翌年に世代を繋げるのです。
なおこの時期はスズメバチたちにとっては一年で最も大切な時期であり、神経質になってもいますから、観察する時は刺激しないように注意しましょう。
このように、秋の季節だからこそ見られるハチもいるのですね!
カマキリ
大型の肉食昆虫、カマキリも秋に観察したい虫です。
カマキリはペッカム型擬態(攻撃型擬態)で獲物を待ち伏せして狩る、ハンタータイプの昆虫ですね。
実は彼らも秋以前から活動していますが、成虫の姿を観察できるのは晩夏以降。
例えばオオカマキリは、ススキの葉に擬態して獲物を狙っている姿を観察できます。
オオカマキリ
また、ハラビロカマキリが、樹上を体を揺らしながら移動している姿を見ることも。
ハラビロカマキリ
成熟したオオカマキリなどは大きいものでは10cm近くものサイズになり、大迫力の昆虫ですよ!
おわりに:秋ならではの自然観察を楽しもう!
今回紹介したように、秋ならではの虫たちはたくさんいます。
秋は気候的にも過ごしやすく、自然観察しやすい季節。
ぜひ身の回りの、「秋の虫たち」に目を向けてみてください!
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