ネイチャーエンジニア いきものブログ

虫・鳥などの動植物の魅力や知識など、自然観察をもっと楽しむための情報を発信します。

イネ科の植物の種類と特徴|たくさんの花が集まった稲穂をもつ植物たち

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コバンソウ

変な形の植物を見つけたよ!

これって何の植物?

こんな疑問にお答えします。


写真の植物はコバンソウという、イネ科の植物。


イネ科の植物は身近にたくさんあるのですが、その花はちょっと地味なものが多い植物です。


しかし彼らイネ科は種類が多く、実に多様な姿を持ちます。


その中にはコバンソウのような変わった面白い姿のものもありますし、地味だと思っていたものもよく見ると他の植物との違いが見つかる。


そんな宝探しのようなワクワクを与えてくれる植物たちでもあります。


僕はネイチャーエンジニアの亀田です。


年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な動植物に出会ってきました。


そんな生き物好きの僕が、イネ科の植物の種類と魅力を紹介します。




 

イネ科の植物の魅力

僕が思う、イネ科の魅力は大きく2つ。

1. 花らしくない花をつける【稲穂】
2. 多様な姿


1. 花らしくない花をつける【稲穂】

ほとんどのイネ科の花は目立ちません。


一般的に花と言うと、

・桜
・バラ
・タンポポ

といった花びらの目立つ華やかなものを想像すると思います。


しかし、イネ科の花は正直いって地味な姿のものが多い


というのも、イネ科は虫や鳥に花粉を運んでもらうのではなく、風に運んでもらうか、自分自身で受粉(自家受粉)するものが多い。


なので、わざわざ花を目立たせる必要はないのですね。


植物の受粉の方法については、以下で詳しく紹介しています↓


なので確かに花びらが大きかったり派手な色が付いているものは少ないのですが、以下のコバンソウのような、変わった形の面白い花をつけるものもいます。


コバンソウ

コバンソウ


ちなみに一個一個の小判のような姿のものは小穂(しょうすい)と呼ばれる部分です。


これは、

小穂(しょうすい):複数の小花が集まったもの
穂(ほ):複数の小穂が集まったもの

という意味。


だから稲穂(いなほ)という言葉は、イネの小花がたくさん集まったものをさすのですね。


このようにイネ科の植物は一見地味ですが、「どこが花になっているだろう?」と想像力を働かせる楽しさがあるのです。

2. 多様な姿

イネ科のグループは、植物の中でも大きなグループです。


そのため、姿も実に多様。


例えば、よくイメージするイネに似た姿のものササやタケ類ススキなどもイネ科です。


ちょっとした草むらや道路脇にもたくさんのイネ科の植物がいます。


だからそのような場所でちょっと座り込んで探して見ると、実に様々なイネ科の植物がいることが分かります。


小さくて似た姿のものも多いので、見分けは難しいものも多いのですが、その多様さは大きな魅力です。

イネ科の種類

クマザサ

クマザサ

先述した通り、ササもイネ科の一種。


クマザサは縁取りが白くなっている葉を持つササです。


葉も大きいので、存在感があって目立ちます。


クマザサには薬効があり、健康食品などにもされています。

エノコログサ

エノコログサ

一般的には「猫じゃらし」の名前の方が有名ですね。


フサフサの穂が特徴的です。


見つけたらぜひ触ってそのフサフサ感を体験してみてください。

コバンソウ

コバンソウ

先述した通り、小判のような小穂を持つ姿が特徴的。


春、コバンソウを見つけるとなんだか嬉しい気分になります。

ヨシ

ヨシ

ヨシ原のヨシですね。


湿原、湿地のような場所によく見られます。


背が高く、隠れるのに都合が良いので、ヨシ原では野鳥もたくさん観察できます


以下のクイナは、ヨシ原があるような湿地が好きな野鳥です。


ヨシ原のクイナ

クイナ


ススキ

ススキ

十五夜のお月見と言えば、ススキ。


ススキが群生している場所では、鳥よりも、が多く見つかります。


例えば以下のカマキリ類などもいます。


オオカマキリ

オオカマキリ


葉の中央にはっきりとした白い線が入っているのが特徴です。

スズメノヒエ

シマスズメノヒエ 穂

穂が熟すと、まるでイモムシのような面白い姿になる植物。


しかしこの植物、実は夜になると虫たちに大人気の植物なのです!



チカラシバ

チカラシバ

なんとも面白い名前ですが、根がしっかり張られていて「力を入れてもなかなか引き抜くことができないこと」が由来です。


僕も実際にチカラシバの引き抜きをしたことがありますが、確かに引き抜くにはかなりパワーが必要。


雑草抜きで彼らの群れの相手をしようとしたら、かなりの体力が奪われそうです笑

おわりに:身近で多様なイネ科の植物を探してみよう!

今回はイネ科の植物を紹介しましたが、「こんな見た目の植物がイネに近い仲間なんて!」と思った方もいるのではないでしょうか?


イネ科の植物は実に身近な植物で、草むらにも公園にも、道端にだってたくさんの種類が生えています。


そんな彼らは多様な姿をしていて生態も違い、実に魅力的


ちょっとした公園などでも、たくさんの種類のイネ科に出会えるので、ぜひ一度観察してみてくださいね!


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