シジミチョウかわいい!
シジミチョウの仲間には、他にどんな種類がいるの?
こんな疑問にお答えします。
シジミチョウは、他のチョウと比べて小型でかわいらしい印象のチョウ。
しかしシジミチョウにはかわいい種ばかりでなく、輝く姿を持つものもいるんですよ!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、シジミチョウの種類と魅力を紹介します。
※動画版はこちら▼
シジミチョウの特徴と魅力
シジミチョウは、チョウ目シジミチョウ科というグループに含まれる虫たち。
僕が思う、シジミチョウの魅力は大きく3つ。
2. そよ風の精と呼ばれる仲間たち【ゼフィルス】
3. 身近なシジミチョウも美しい!
1. 名前の由来はシジミ貝のようなはねの形
シジミチョウは、他のグループのチョウに比べると小さなチョウたち。
「シジミ」の名前は、はねの形がシジミ貝の形に似ていることが由来。
丸みのある可愛らしいはねが魅力的なチョウです。
かわいらしいはねを持つヤマトシジミ
上のヤマトシジミのはねを見ると、確かにシジミ貝のような形をしていますよね。
シジミチョウたちは、このようなかわいらしい姿を持つチョウなのです。
2. そよ風の精と呼ばれる仲間たち【ゼフィルス】
シジミチョウの中には、「ゼフィルス」と呼ばれる仲間たちがいます。
シジミチョウ科の中のミドリシジミなどの一群は「ゼフィルス」と呼ばれています。ゼフィルスとはギリシャ神話の西風の精ゼフィロスが語源で「そよ風の精」の意味があるそうです。
このゼフィルスの仲間は、初夏の頃だけに現れる季節限定のシジミチョウ。
暑い夏の前の、爽やかなそよ風を運んできてくれるチョウたちなのですね。
また、彼らは美しい姿を持つものも多いです。
美しく緑に輝くはねを持つミドリシジミ
黄色のはねがかわいらしいウラナミアカシジミ
ゼフィルスが発生する時期に雑木林などを散策していると、木の前でカメラを持って待つ方々によく遭遇します。
そのお目当ては、美しいはねを持つゼフィルスたち。
ゼフィルスが現れる時期は、ジメジメした梅雨時期であり、あまり積極的に出かけたくなくなる季節。
しかし彼らを見られるのはこの時期だけと思えば、ついつい外に出かけてしまいます。
このようにゼフィルスは、人を外に運び出すほどの魅力があるチョウなのですね。
3. 身近なシジミチョウも美しい!
美しく輝くはねを持つのはゼフィルスだけではありません。
ヤマトシジミは先ほども登場しましたが、最も身近に見られるシジミチョウです。
彼らは一見地味な姿に見えるチョウですが、実はこのヤマトシジミも、とても美しく輝くはねを持っているのです。
それが、こちら。
輝く姿を隠し持つヤマトシジミ(オス)
ちなみに、これらの輝くはねは構造色といって、光の反射によって見えるもの。
見る角度によって輝き方が変わるので、色々な角度から観察してみるのも楽しいですね!
このように、小さくてスルーしがちなシジミチョウたちですが、彼らをよく観察すると魅力だらけの生き物なんですよ!
シジミチョウの種類
ヤマトシジミ
街中では最も身近な存在であると思われるシジミチョウ。
その理由は幼虫の食草であるカタバミが街中にたくさんあるから、というのが大きいです。
カタバミ
街中は植物や土が少なく、生き物も少ないですが、彼らは街中でもヒラヒラと飛んでにぎやかにしてくれますね!
ベニシジミ
草地でよく見られるシジミチョウ。
赤・白・黒のカラフルはねがかわいらしいです。
春〜晩秋と、長い期間その姿を見せてくれるのも嬉しいですね。
ムラサキシジミ
雑木林を好むシジミチョウ。
はねを閉じているととっても地味なのですが、はねを開くとビックリ。
以下のように、とても美しく輝く紫色の模様が見えるのです。
こんなに美しいチョウですが、実は身近で見られる嬉しいシジミチョウなのです!
ミドリシジミ
代表的なゼフィルスの一種。
実はこの種には「〇〇ミドリシジミ」という類似種がたくさんいるのですが、いずれも美しく輝くはねを持ちます。
そのため、その美しい緑の姿を撮影しようする方も多い人気のチョウですが、なかなかはねを開いてくれず、撮影は難儀します。
ウラナミアカシジミ
黄色のはねに黒い斑点がつく、かわいらしい印象のゼフィルス。
はねを開くと鮮やかなオレンジ色で、裏ばね(はねを閉じている時に見える面が裏)とは違ったカラフルさがあります。
彼らがいるだけでなんだかその場が明るくなるような、なんだかハートフルな印象のシジミチョウです。
コツバメ
ゼフィルスよりも早い、早春の時期限定で見られるシジミチョウ。
シジミチョウの多くはカラフルでかわいらしい姿を持ちますが、コツバメはダークな色味でかわいいよりもカッコいいイメージ。
ウラギンシジミ
真っ白なはねを持つシジミチョウ。
この白色(銀色)のはねが、名前の由来にもなっています。
はねを開いた姿もまた面白く、以下のような美しい紋があります。
はねを開くと、オスには赤い紋がある
このように、ウラギンシジミは表と裏で印象が変わる面白いチョウです。
おわりに:隠れた魅力を持つシジミチョウを観察しよう!
シジミチョウは種によって色も様々だし、はねの裏と表で印象が変わるチョウです。
身近なシジミチョウだって、はねを開くと輝く姿を持っていたり、隠れた魅力も持つチョウなんですよ。
他にも、見る角度を変えることで、新たな魅力が見つかる虫たちはたくさんいるんですよ!
このような魅力的な虫たちを、あなたもぜひ観察してみてくださいね!
むし探しを体験できるゲームアプリも配信中!こちらもぜひ、遊んでみてください↓
■ 虫探しロールプレイングゲーム「むしマスター!3」
他の虫の紹介、虫ゲーム・アプリ、虫観察、用語解説などに関する記事はこちらから↓