宝石みたいな、とっても綺麗な虫がいる!
こんな虫たちって、日本にいる虫なの?
こんな疑問にお答えします。
甲虫は、固いはねを持つ、昆虫の「目」の分類でもっとも大きなグループです。
グループ内の種の多さゆえに、その多様さも甲虫の大きな魅力の1つ。
かっこいいツノを持つもの、丸くて小さなかわいいもの、トゲだらけの姿のもの。
僕はその様々な姿に魅せられっぱなしです。
その多様な姿の中には、まるで宝石のような美しい姿の虫たちもいます。
しかも海外などに行かなくとも、日本の身近な場所で暮らしているものの中にも美しいものがたくさんいるのです!
僕はネイチャーエンジニアの亀田です。
年間100回以上全国各地で生き物観察をし、様々な虫に出会ってきました。
そんな虫好きの僕が、キラキラ輝く宝石甲虫の種類と魅力を紹介します。
※動画版はこちら▼
日本で見られる宝石甲虫たち
コガネムシ
コガネムシを漢字で書くと「黄金虫」。
その名に違わず、黄金に輝く姿を持つ虫です。
しかし彼らは日中は高い位置を元気に飛び回り、意外とゆっくりとその美しい姿を観察させてくれることは少ない虫。
もしじっとしている場面に遭遇したら、それは観察のチャンスです!
ヤマトタマムシ
ヤマトタマムシの美しい姿は、古くから日本人の心を魅了してきました。
その虹色のはねの輝きは、死んでも失われることはないため、玉虫厨子といった伝統工芸品にも使われてきたのです。
今は彼らが生息するのに必要な枯れ木や朽木が減ってしまい、昔ほどは簡単に見られなくなってしまいました。
しかしちょっとした雑木林などで、今でもたくましく暮らしています。
センチコガネ
センチコガネの仲間もキラキラと輝く美しい甲虫で、写真はオオセンチコガネという種です。
センチコガネは、個体ごとに様々なカラーバリエーションがあり、同じ種だけど地域などにより色とりどりの姿を持つ魅力的な虫です。
さらに彼らの特徴は「糞虫」という、動物の糞を好む虫だということ。
糞虫というと、「汚い」というイメージを持たれがち。
しかし彼らは「分解者」という役割を担っていて、自然の浄化を助けている超重要な虫たちなのです!
アカガネサルハムシ
ハムシ(葉虫)は植物に寄り添って生きる虫たち。
そんなハムシたちは、まさしく宝石のように、色とりどりに輝く姿のものも多い昆虫たちです。
その中でもきらびやかな姿を持つハムシが、このアカガネサルハムシ。
緑と赤がメインの虹色のボディがとっても美しいのです!
アオハムシダマシ
アオハムシダマシは、鮮やかに輝く緑色が美しい昆虫。
ここまで紹介してきた昆虫たちよりも細長く、シュッとしてスマートに見えます。
そんな彼らは、「ゴミムシダマシ科」という分類グループに属する虫。
ゴミムシダマシとは、ちょっとかわいそうな名前ですよね。
しかし名前の印象とは異なり、実は他にもアオハムシダマシのような、多様で美しい虫・面白い虫がたくさんいるグループなのです。
以下の記事で他のゴミムシダマシたちを紹介していますので、こちらもぜひどうぞ!
ナミハンミョウ
とても複雑で美しい斑紋を背中に背負うのが、このナミハンミョウという昆虫。
ナミハンミョウの斑紋は、日本の昆虫たちの中でもトップクラスに美しいと僕は思います。
しかしそんな姿に似合わず、彼らはがっつり肉食昆虫。
英名が「Tiger Beetle」であることからも、そのハンターとしての習性が現れています。
このように、ナミハンミョウは美しさとワイルドさを合わせ持つ虫なのです!
ドロハマキチョッキリ
チョッキリはその名の通り、植物の葉や木の枝をチョッキリと切り落とす習性を取ります。
そんな面白い虫たちの中でも、ひときわ派手な姿をしているのがこのドロハマキチョッキリ。
上の写真は金色っぽいですが、この体は構造色なので、陽の光のあたり具合によってその美しさが変化します。
また個体や地域によって、緑っぽいのがいたり、赤っぽいのがいたり、色の変異があるのも魅力的です!
ルリクワガタの仲間
クワガタムシというと、ノコギリクワガタやミヤマクワガタなど、大きなアゴを持ったかっこいい虫のイメージ。
ところが、クワガタにはかっこいいものばかりだけでなく、小型で美しい姿のものもいます。
その1つがこのルリクワガタという仲間たち。
ルリ(瑠璃)とは「青い」という意味。
名前の通り、ルリクワガタは青く美しい姿が特徴的なクワガタなのです!
スゲハムシ
先ほどアカガネサルハムシを紹介しましたが、こちらもハムシ(葉虫)の仲間。
こちらはサルハムシの仲間とはシルエットが異なり、細長いスマートな姿をしています。
またスゲハムシの体色には個体ごとに色彩変異があり、実に色々なカラーバリエーションが。
色々な色彩変異のあるスゲハムシ
スゲハムシはまさに宝石のように多様な色合いがある、美しい虫たちなのです!
アオオサムシ
オサムシは、地を這って動物の死骸などを食べる「分解者」としての役割を持つ虫。
そんな習性から、一般的にはあまり良いイメージはもたれない昆虫かと思います。
しかし実は、そんな活動をするオサムシたちは美しい輝きを持つ虫たちが多い。
そのため、一部の虫が好きな方々の間では人気の高い虫たちでもあります。
そんな中でも、アオオサムシは全身が緑色の輝きを放つ美しい種です。
アオオサムシは、以下のかっこいい甲虫の記事でも紹介している虫です!
ジンガサハムシの仲間
カメノコハムシは、「ハムシ(葉虫)」の仲間。
そのはねは丸くて平べったく、とてもユニークな姿をしています。
この姿でトコトコと歩く姿は、まさに「亀が甲羅を背負ったような姿」。
その中でもジンガサハムシや写真のセモンジンガサハムシは、"金色に輝く姿"を持つという、とても美しいカメノコハムシなのです!
おわりに:本物の宝石甲虫たちをいつか見てみよう!
今回は宝石甲虫たちを紹介しました。
紹介したような美しい昆虫たちは、身近な場所にもたくさん暮らしています。
ぜひ、本物の魅力的な彼らも、優しく、じっくりと観察してみてください!
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